土曜日, 16 of 1月 of 2021

Category » 古代史

読書 教説と手紙

512UOekIURL

快楽主義者のことをエピキュリアンと呼ぶが、エピクロスはその元祖

快楽主義という言葉のイメージとは逆に、人生の雑事を「苦」と考え、それからの解放を「快」としたので、その哲学の理想はむしろストア哲学(禁欲主義)に近い

大欲は無欲に通じるという禅の境地や、涅槃(欲望から解放された悟り)を理想とした原始仏教の境地にも似ている

人間(特に男)は若いうちは肉体的欲望の奴隷となりやすいので、老年こそ欲望から解放された、人生の最も充実した時代としている

その規範をひと言で言えば

 「隠れて生きよ」

となって、世間の雑事に煩わされることなく、なるべく俗人に出会うことの少ない場所で静かに生きることを勧めている

ここまで来ると、老荘の無為自然の境地にも近くなり、深山幽谷に住む仙人のような生き方になる

エピクロスは非常に多くの著作を書いたが、そのほとんどは隠滅してしまい、現在残っているのはディオゲネス・ラエルティオスが「ギリシア哲学者列伝」に残した引用(つまり本書)だけとなっている

この時代の哲学は、自然哲学(世界観、のちの自然科学)と人生哲学(人生観、いかに生きるべきか)から成っているが、自然哲学は古代原子論(アトム)による説明で、現代人には少々退屈

人生哲学は、のちの哲学が非常に難解になったのに比べると単純明快で、現代人にも親しみやすい

本書には3つの手紙が含まれているが、最初の2つは主に自然哲学なので、ここで退屈して読むのをやめてしまうともったいない

3つ目の手紙(メノイケウス宛の手紙)から読むのがいいと思う

(^_^;)

 

 


映画 キングダム

中国大陸の紀元前の春秋戦国時代を舞台にした日本映画

大河ドラマのような壮大な時代劇を期待したのだが、どちらかと言うと、子供向け冒険ファンタジーといった感じ

EftYmDEVoAAnIMe

橋本環奈(→)が変な恰好で登場し、ファンタジー感を高めている

大沢たかおの大物感が素晴らしく、奴隷身分の主人公はこれに魅了されて、

「オレもビッグになりたい!」

と考える

「山の民」という山賊のような勢力が登場し、その首領が長澤まさみというのは、違和感が大

(^_^;)

 


青銅器が作れる

l_mori_201228yoshinogari01

himiko

 

 発見当時は 卑弥呼のいた邪馬台国か!

  と大騒ぎになった吉野ヶ里遺跡

 歴史オタクには たまらない魅力です

  (^_^;)

 

吉野ヶ里遺跡、1月〜2月限定で本物の青銅器作れるから超オススメ…

なんなら来年も行きたい…

鏡は超磨いたら写真(↓)みたいにピカピカになるよ…

l_mori_201228yoshinogari02

詳細はここをクリック

 


読書 人生の短さについて

35260633

著者セネカは、1世紀に生きたローマ帝国の政治家で、ストア哲学を代表する人物

人生は短いのではなく、我々が雑用で人生を浪費しているのだと説いて、「多忙なる怠惰」を戒めている

明日死ぬつもりで今日を生きよ」というのは、ガンジーの言葉にもあるが、哲学の一つの到達点だろう

表題作のほかに「心の平静について」「幸福な人生について」が収められている

禁欲主義のストア派も、快楽主義のエピクロス派も、最終的に目指すところは、この「心の平静」というところに落ち着いているのが面白い

当時のギリシャ・ローマの時代精神を感じるし、時代を超えた普遍性をも感じる

本書を最初に読んだのは今から四半世紀前で、その後も折に触れて読み返し、今また読み直している

(^_^;)

 


読書 老年について

41z8aC7cr-L

ローマのストア哲学者を3人選ぶなら、エピクテトスとマルクス・アウレリウスが来て、3人目がセネカかキケロかな

キケロは雄弁家として切れ者なんだけど、ややクセの多いところが嫌われやすい

そのキケロが、大カトー84歳の口を借りて、若者2人に向かって、老年の何たるかを語らせています

時代は紀元前2~3世紀、日本では縄文時代が終わり、弥生時代が始まったころ

さすがにローマ帝国の超大物政治家である大カトーですから、老いてますます盛ん、弱ったところなどまったく見せず、むしろ「老いを楽しむ」余裕さえ感じさせます

特に、老年は「欲望の鎖」から解放された自由な年代であると主張しています

と言っても、大カトーは80歳で次男を儲けていますから、なかなか精力旺盛でした

良いもの(健康とかお金)について、

「有る時は大いに使え、無い時は強くは求めるな」

としているのは、いかにもストア哲学者キケロらしい

「死によって魂が消え去るなら、死は無視すれば良い。

 魂が不滅なら、死を待ち望むべきだ」

とも言っている

まだキリスト教が登場する以前だから、最後の審判のような話は出て来ない

本書の中の言葉ではないが

Live as if you were to die tomorrow. 明日死ぬかのように生きよ

Learn as if you were to live forever. 永遠に生きるかのように学べ

という言葉を思い出した

いま調べたら、ガンジーの言葉だそうです

(^_^;)

 

 

 


ネコはなぜニャアと鳴くか?

neko_cafe

 

 ネコは「カワイイ」を武器に

  人間を奴隷化することに

 成功しました

  (^_^;)

 

ネコは見た目や動きだけでなく「声」もチャームポイントのひとつ。

この鳴き声はネコ同士のコミュニケーションにはあまり使われていません。

ネコは人間のためだけに、特別な鳴き声をあげています。

その理由について、動物の行動に関する専門家であるジョン・ライト氏が解説しています。

Why do cats meow?  |  Live Science
https://www.livescience.com/why-cats-meow.html

子ネコは母親の注意を引くために鳴き声をあげますが、大人のネコ同士はコミュニケーションをとるために鳴き声を使うことは少ないそうです。

orient-iseki

ネコが人間相手にだけニャーと鳴く理由について、専門家であるライト氏は「人間の家畜となったことが原因」と説明しています。

過去9000年間に存在した200匹以上のネコのDNA調査では、「人間と共に暮らすネコ」が初めて誕生したのは紀元前8000年頃の肥沃な三日月地帯(→)。

肥沃な三日月地帯は人類が初めて農耕を行った地域。

cat_nezumi_oikakeru

 

農耕によって得られた穀物をネズミが食べるので、これを駆除したいという必要が生じました。

ネコはネズミ除けになるので、人間とネコの互恵関係が結ばれた結果、自然と「ネコの家畜化」が進んだと結論付けています。

このように家畜化される以前のネコは、野生の中で単独で暮らす生き物で、同種とめったに出会うことはなかったと考えられています。

そのため、当時のネコはお互いに出会った状態でしか使えない「鳴き声」よりも、お互いに出会うことなく使える「マーキング」というコミュニケーション手段を主に使っていたとのこと。

20191114122633

現代のネコのコミュニケーションにおいても、体をスリスリしたり排尿したりして匂いを残すマーキングが主要な地位を占めていいます。

ネコ同士では、嗅覚を使ったほうが効率的なので、声を使う理由が存在しません。

しかし、人間はネコほど嗅覚が発達していません

こうしたことから、ネコは人間相手には鳴き声を使ったほうが、エサなどの望むモノが得られる可能性が高いと学習したとライト氏は語っています。

ネコ同士→匂いでコミュニケーション

相手が人間→鳴き声でコミュニケーション

さらに、人間のペットとして飼われるネコは、人間と暮らすうちに「人間に対して鳴き声をあげる」という行為を覚えるという研究結果も2011年に発表されています。

cat_eduke_noraneko

この研究は野良ネコと飼いネコの鳴き声について調査することで、

野良ネコは「人間や人形、犬などに対して無差別にうなり声をあげる」

飼いネコは「人間相手の場合でしか鳴き声をあげず、人間相手の場合はうなり声ではなくニャーと鳴く上、鳴く頻度も高い」

ことを確認し、「人間と暮らすことで、鳴き声で人間の注意を引くことを学習している可能性がある」と結論付けています。


読書 白村江

images (1)

古代の朝鮮戦争とも言うべき戦いに参戦した倭国の敗戦に至るプロセスを詳細に論じている

よく言われるような、唐の物量の前に敗れたのではなく、百済の内輪もめが敗因であったとする

その原因を作った百済王子豊璋の奇怪な行動は非常にミステリアス

反藤原史観では、彼は藤原鎌足なのだから、トンデモないことになる

(^_^;)

 

 


読書 古代史はどうして謎めくのか

51HYp1B9LcL._SX357_BO1,204,203,200_

これまで読んできた反藤原史観による古代史疑問点を一覧表にしたような本

73個の論点について、それぞれ通説への疑問点(謎)と、反藤原史観に基づく解答らしきものを提示している

この解答らしきものを組み立てれば、反藤原史観による古代通史を描けるのだが、それは読者の楽しみとして、とっておいてる感じ

よく図書館の推理小説の本で、しばらく読んだあたりで「犯人はこいつだ」と書き込んであるイタズラがあるらしいですけど、いきなり犯人を明らかにしちゃっては、推理小説の楽しみが消えますからね

逆に、最初に本書を読めば、読者は更に個々の論点を突っ込みたくなって、それぞれに該当する本を買って、反藤原史観の世界に引きづりこまれていく可能性大

歴史書の売り方としては、上手なマーケティングかもしれません

(^_^;)


読書 倭国大乱と吉野ケ里

大塚 倭国大乱と吉野ヶ里 _01

福岡と佐賀の間に吉野ケ里遺跡というのがある

1980年代に工業団地の造成で地面を掘り返したら、弥生時代の巨大な遺跡、おそらく当時のクニが現れた

邪馬台国が見つかった!?ということで、当時はマスコミでも大きく取り上げ、毎日1万人以上の見学者が訪れた

周囲に深さ2~3メートルの堀を設けて城のように固めた、日本には珍しい城塞国家で、当時が古代の戦国時代(倭国大乱)であったことが分かる

遺跡内の墓からは、戦闘で傷ついたと思われる遺骨が数多く見つかっている

結局、邪馬台国ではないという結論になったが、50ヘクタールもある巨大遺跡は、今では吉野ケ里遺跡記念公園として整備されている

本書は、1989年に行われた歴史学者6人によるシンポジウムをまとめたもの

一般向けの公開討論なので、学会での討論に比べると穏やかなものだとは思うが、邪馬台国の場所についての議論にも関わるので、かなり熱っぽい議論になっている

(^_^;)

 

 


読書 マンガ古事記

マンガでわかるシリーズ 古事記_01

日本の古代史の原点である古事記を読もうと思うのだが、原文はもとより現代語訳でも読みにくいので、まずマンガから

世界からマンガの国と見られている日本では、多くの古典がマンガ化されている

横山光輝「三国志」全60巻などという超大作もある

古事記は江戸時代初めまでは偽書とされていた

本居宣長が慎重な考証によって偽書ではないことを論証し、日本書紀とならぶ古代史の正典となった

その神話編には荒唐無稽な話が多い

戦前は皇国史観から全て真実として教育したが、戦後はその反動で、すべてウソ話として歴史学会でも無視してきた

しかし高度成長期に日本中で道路やビルを建設し、地面を掘ってみたら古代の遺跡が次々に見つかり、それらが古代神話を微妙に反映していることが明らかになった

そんな訳で、今では何らかの史実を、神話の中に仮託していると考えられている

その「何らかの史実」を、推理小説にように探るのが、古代史最大の楽しみです

(^_^;)