土曜日, 11 of 7月 of 2020

読書 魔女の恐怖

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15~17世紀のヨーロッパでは、数十万人(その多くは女性)が「魔女」として処刑された

誰かが「あの女は魔女だ!」と告発すれば、すぐに本人を逮捕して厳しい取り調べが始まり、拷問による「自白」で火あぶりの刑になるか、拷問に耐えられずに死んだ

日本で言えば村八分になるような村の迷惑者だけでなく、ちょっと変わった人や、人付き合いの悪い人は、片っ端から魔女であるとして告発され、焼き殺された

14世紀までのヨーロッパは農業改革で経済が成長し、比較的豊かだったのに対し、15世紀からその反動で経済成長が止まり、飢餓が表面化した

大衆にイライラが蓄積し、そのはけ口としてスケープゴートが要求され、その具体的な行動が魔女狩り(集団ヒステリー)となった

イタリアでは華やかなルネサンス運動が進められていたが、その一方でヨーロッパの貧しい人々には、相互不信と疑心暗鬼が満ち満ちていた

残忍さではヨーロッパで一番と言われるスペインでは、異端審問によってイスラム教徒やユダヤ人が大量に告発され、村や町の広場で公開処刑されていたので、それがイライラのガス抜きとなり、魔女狩りは非常に少なかった

魔女狩りが最も徹底的に実行されたのはドイツで、当時のドイツの貧困と飢餓によるイライラの蓄積と、教会によって決められたルール(魔女を告発せよ!)を厳格に遵守するドイツ人の民族性によって、魔女狩りは空前の規模で粛々と遂行され、数十万人が焼き殺された

これと似た状況に陥ったのが20世紀のドイツで、第一次大戦での敗戦による天文学的な戦後賠償でドイツ経済は混迷疲弊し、大衆のイライラが鬱積してスケープゴート探しが始まり、ヒトラー独裁政権が登場してスケープゴートにユダヤ人が選ばれた

現在のアメリカに広がっているデモや暴動の嵐も、中国コロナによる外出禁止や経済の混乱で、大衆にイライラが蓄積していることと無関係とは思えない

今の日本で、マスクをしていない人を攻撃する「正義の人」が増えているらしいが、このような人は魔女狩りが始まったら、真っ先に魔女を告発するタイプの人かもしれない

魔女狩りの当時、「魔女は人間の性欲を刺激して、悪魔の世界に引きづりこむ」という迷信がはびこり、性欲は魔女に誘惑された証拠として罪悪視された

そのせいか、今でもキリスト教徒には極端に性欲を罪悪視する人が多く、性欲を抑圧した反動としてオカルトにのめりこんだり、異常性欲に走る人もいる

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▲魔女裁判で水責めの拷問をしている

水で腹が膨れると、棒で腹を叩いた

中央の男が自白調書を書いている

 

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▲イライラした黒人たちが、白人のおばあさんに暴行している