水曜日, 25 of 11月 of 2020

安倍ちゃんの成績表

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 悪夢のような民主党政権が あのまま続いていたら
  と考えると 背筋が寒くなります  ((((;゚д゚))))
 
アメリカ史上最高の大統領になれたはずなのに、チャンスがなかった──。
ビル・クリントン元米大統領はかつて、そんな泣き言を吐いたとされる。
理由は、在任中8年間に、全米を震え上がらせるような脅威も、世界的な危機も起きなかったから。
安倍晋三首相も約8年間の通算在任期間中に、世界大恐慌や世界大戦並みのピンチには直面してこなかった。
だが、その間に日本の国際的プレゼンスを高め、自衛隊の足かせを取り除き、長く停滞していた経済を活性化させ、高齢化対策を進めるなど、一貫した戦略目標を掲げてきた。
こうした野心的な目標は、いずれも十分達成されたとは言い難い。
それでも安倍は、日本が抱える根本的問題をはっきり認識し、総じて一貫した政策目標を掲げ、国際政治の大転換期に(とりわけ黄海の対岸に中国という巨人が台頭するなか)、日本を正しい方向に導いてきた。
優れたリーダーは、流れに身を任せるべきときと、リーダーシップをとるべきときのタイミングを心得ているといわれる。
さらに、達成可能な戦略目標を定め、そのために行動を起こすべきタイミングを知っていることも、リーダーの重要な資質だと筆者は思う。
その点、安倍は日本の史上最高の首相かもしれない。
安倍は、「古き良き日本を取り戻す」ことに政治家人生を費やしてきた。
それは日本を戦後体制(それは国際的な舞台では一貫して消極的で、世界の覇権国家アメリカにひたすら従順な同盟国であることを意味する)から解放することにほかならなかった。

アメリカをつなぎ留めて

2006年に初めて政権を握ったときは、功績と言えるほどのものはなかった。
憲法の改正手続きを推し進め国民投票法を成立させたが、求心力が低下するスキャンダルもあり短命政権に終わった。
それでも2012年に首相の座に返り咲いたとき、安倍は「ナショナリストで、ともすれば軍国主義者なのでは」といった内外の懸念を無視。
第2次安倍政権発足の1年後には、靖国神社参拝を敢行した。
安倍は防衛費を10%以上増やし、インドと軍事的な戦略的パートナーシップを締結。
2018年には、海上自衛隊の潜水艦を南シナ海に極秘派遣した。
気まぐれで無知なアメリカ大統領が、何度も日本を見放しそうになるなか、日本の安全保障にとって必要不可欠な日米安保条約の維持にも努めた。
さらに安倍は、これまでになくキレやすくなった中国とも一定の良好な関係を築いてきた。
これは日本のあらゆる首相にとって極めて重要な課題だ。
その一方で、中国のアフリカにおける猛烈な投資攻勢に対抗して、独自の開発援助や外交によりアフリカ諸国の取り込みを図ってきた。
世界的な政治問題でも、安倍は日本の関与を積極的に拡大してきた。
6月には、核合意をめぐるアメリカとイランの対立を解決するため、自ら仲介役を買って出てイランに乗り込み、ハサン・ロウハニ大統領と会合を持った(とはいえ当初の目標は達成できなかったが)。
安倍が8年がかりで進めてきた軍事力の強化と、国際的な影響力拡大は今、日本にとってこれまでになく重要な意味を持つようになった。
アジアで中国が強大な影響力を持ち、アメリカの地盤沈下が進むなか、日本は戦後75年で初めて、真の意味での「独り立ち」を迫られている。
その意味で、安倍は最高司令官として高い評価に値する

無駄なオリンピック誘致

安倍にとって第2の戦略的重要課題は、経済の活性化であり、20年にわたる低成長およびデフレとの決別だった。
ここでも安倍は金融緩和と積極財政により景気を刺激し、規制緩和を進めるという明確な戦略を示した。
そして日本経済を復活させるために、伝統的な手法は全て試した。
さらに安倍は、この10年で外国人労働者の受け入れ数を倍増させ(これだけでも日本にとっては革命的な措置だ)、少子高齢化と労働力の減少という人口動態の危機を食い止める措置に着手した。
その結果、日本は戦後最長の景気拡大を経験してきた。
ただ、2020年東京オリンピック開催に向けた莫大な投資は、せっかくの積極財政の効果を一部台無しにしてしまった.
いつになったら国家首脳は、オリンピック開催など虚栄心を満たすだけで、国内経済のためにはならないと学ぶのだろう。
2度にわたる消費税引き上げは、そのツケと言えるかもしれない。
安倍は景気回復のためにさまざまな措置を取ってきたが、それらは総じて十分野心的とはいえなかった。
アメリカは2008年のリーマン・ショック後に大不況に見舞われたとき、もっと積極的な金融緩和と税制措置、そして規制緩和を進め、一貫して強い成長を生み出した(もちろんアメリカは日本のような少子高齢化に直面していないという違いはあるが)。
それでも日本は、安倍という先見の明があり、一貫した戦略的ビジョンを持つリーダーを持つことで、大きな恩恵を受けてきた。
おかげで日本は、世界の舞台でより大きな役割を担い、重要な同盟関係を維持し、自衛隊の活動範囲を拡大し、少なくとも部分的には経済を再活性化することができたのだ。
これはかなり高い成績に値するといっていいだろう。

<Newsweek japan 2019年12月24日号:特集「首脳の成績表」特集より>

 


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