木曜日, 22 of 10月 of 2020

トランプ敗北か?

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日本のマスコミは、共和党の下院敗北を受けて「トランプ敗北」一色の報道をしています。
一方、トランプは勝利宣言をしています。これは単なる強がりだけとは言い切れないと思います。
日本に例えれば、自民党は選挙に負けたが、首相派閥は自民党内で勢力を伸ばしたような感じ。
大統領制ですから、下院で過半数を失っても、大統領の地位はビクともしません。
しかも上院過半数を維持したので、これから最高裁判事もトランプ色で染められる。
トランプは馬鹿のフリをしてますが、けして馬鹿ではないようです  (^_^;)
 

 
WS000
11月6日投開票の米中間選挙で、下院の過半数を失った与党共和党には、トランプ大統領の挑発的な論調や強硬なアジェンダの下で一体化する「トランプ色」の濃い議員たちが残ることになる。
下院の議席を守った穏健派の同党議員からは、今回の結果は、選挙戦中盤で不法移民に対する容赦ない攻撃に集中したトランプ戦略の失敗だとの批判が出てくるかもしれない。だが、こうした声は少数派にとどまるだろう。
中間選挙では、民主党が8年ぶりに下院の過半数を奪還する一方で、上院は共和党が多数派を維持する見込みだ。来年1月から「ねじれ」議会となる。
議席を失った共和党議員の多くは、郊外選挙区の穏健派で、トランプ大統領とその過激な論調からある程度距離を置こうと努めていた。だが結局、選挙に敗れてしまった。これに伴い、縮小した共和党議員の中核となるのは、トランプ支持が圧倒的な地方区から選ばれた保守派だ。
つまりは、トランプ大統領はトランプ流のままでいるだろう、ということだ。
党内の一部からは、選挙での敗北の責任を問う声も上がるだろうが、上院での優位を維持したことを考えれば、大統領に造反を企てるほど大胆になるとは考えにくい。
過去2年間、トランプ大統領は炎上覚悟のスタイルを改めようとしたり、融和的な姿勢に転じたりする兆候をほとんど示してこなかった。
トランプ氏は、自分が共和党内で、文句なく最も人気のある政治家であることを自覚している。
これから、トランプ大統領はこれから自らの再選に向けた取組みを本格的に始めるわけだが、その際、熱心な支持者で構成される自らの地盤を活性化させるために、あらゆる手を尽くすことになるだろう。
これはつまり、たとえ民主党からの抵抗がいっそう強まるとしても、不法移民や保護貿易主義といった激しい議論の的となるテーマを優先する、自らの「米国第一主義」を推進していく可能性が高いということだ。
また一方で、保守的な財政・社会政策、国家安全保障を特徴としていた共和党内においても、トランプ流の劇的な党改革が加速される。
例えば、米国の対メキシコ国境沿いに「壁」を築く予算を民主党は承認しないだろうと分かっていても、トランプ大統領はあいかわらずこの問題を提起し続けるだろう。
実のところ、下院民主党を格好の「敵役」に仕立て上げる上でで、このテーマの政治的効果がいっそう高まるとトランプ氏が考える可能性もある。
下院の議席を守った共和党議員も、新たに多数派となった民主党と協力することには、ほとんど関心を示さないだろう。すると、連邦議会における共和党勢力は上院に集約され、政権は手詰まり状態に陥る。
「民主党主導の下院で、大統領が何らかの政策を実現したいならば、反対側に歩み寄らざるを得ない」。民主党の世論調査専門家であるシカゴのジェイソン・マクグレイス氏はそう指摘する。
「今までトランプ大統領は、そういう素振りさえ見せたことがない
が、もしこれを機に、単なる点数稼ぎではなく、統治をしたいと考えるようになるとすれば興味深いことだろう」と付け加えた。
今回、民主党が議席を奪還した選挙区で起こった変化は、共和党にとっては長期的な打撃となり、民主党にとっては、かつてはライバルの固い地盤だった郊外地域において攻勢に転じるチャンスとなる。
こうした地域は全国平均よりも教育や所得の水準が高く、トランプ大統領に対する懐疑的な見方が広がっている。
共和党はすでに、中産階級のトランプ支持者で白人男性、キリスト教福音派といった従来の地盤を超えて勢力を広げることに苦戦している。 女性や郊外に住む住民、大卒の有権者のあいだでは支持が低迷しており、若年層やマイノリティの有権者の支持を勝ち取る力も、ほとんど示せていない。
米国議会における勢力が縮小したことで、同党のトランプ大統領に対する忠誠がいっそう強まる流れになるとすれば、こうした傾向はほぼ確実に続くだろう。
上院では、2016年の大統領選でトランプ氏が勝利した州、例えばインディアナやノースダコタでは、民主党中道派の現職議員を破って保守派の共和党候補が議席を得たが、彼らがその勝利を大統領のおかげであると考えても不思議はない。
さらに、共和党で最も激しくトランプ大統領を批判していたボブ・コーカー、ジェフ・フレーク両上院議員は、今回の選挙で引退した。政策面はさておき、論調において大統領と食い違う場合があった共和党のポール・ライアン下院議長も同様である。
こうした条件がそろうことで、トランプ大統領は党内において2年前よりもさらに支配的な立場を得ることになる。
そして、選挙戦において地方各州を重点的に回ったトランプ氏は、これらの州における上院選での勝利を、依然として自らの支持者を投票所に向かわせる力を持っている証拠として示すことができる。
年を通じて、共和党は下院で敗北する展望をはっきりと認識していた。そのため、党のやり方を変更する必要があるという警告として、今回の選挙結果を受け止める可能性は低い。
歴史的に、新大統領が就任後に迎える最初の中間選挙では、政権党がいくつかの議席を失っている。特に、大統領の働きぶりに対する全国的な評価が低い場合はなおさらだ。
オバマ前大統領の就任後に実施された2010年の中間選挙では、民主党が下院の63議席を失い、共和党に過半数を奪われるという大敗を喫したため、オバマ氏の政策目標はほぼ暗礁に乗り上げてしまった。
選挙戦終盤の数週間、トランプ大統領は中米から米国に向かって近づく移民集団(キャラバン)に対する恐怖をあおり立て、民主党が権力を握った場合の「リベラルな暴徒」の脅威を警告することで、自分の支持者を投票所に向かわせようとした。
経済政策に関する共和党のメッセージが共感を生んでいないと結論づけた複数の同党候補者や連邦議会リーダーシップ基金などの支援団体は、トランプ氏のこうした動きに乗った。この先2年、仮に経済成長が減速すれば、そもそも経済政策などアピールできない可能性もある。
今後数カ月、有意義な立法措置という点で、連邦議会にできることがほとんどないと予想される中で、次の選挙に向けて共和党候補者が主張できる成果がほとんどなくなる可能性が高い。2017年の減税法案は遠い過去の記憶となっているだろう。
トランプ人気頼みで選挙に出馬する共和党候補者が、自分自身の政治的なアイデンティティを確立することは難しいだろう。そもそも彼らはあえてそれを望まないのかもしれない。
何しろ米国の大統領はたいていの場合、2期目も当選するからだ。
ロイター
 


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