日曜日, 6 of 12月 of 2020

習近平 失脚か?

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習主席統治に不満噴出か 中国、党内に異変相次ぐ
中国共産党内で、権力集中を進める習近平国家主席の統治手法に不満が噴出しているとの見方が出ている。
国営メディアが習氏への個人崇拝批判を示唆、習氏の名前を冠した思想教育も突然中止されるなどの異変が相次いでいるためだ。
米国の対中攻勢に手を焼く習氏の求心力に陰りが出ている可能性も指摘される。
「習近平同志の写真やポスターを全て撤去せよ」
12日、習氏の宣伝用物品を職場などに飾ることを禁じる公安当局の緊急通知の写真が出回った。
通知の真偽は不明だが、写真は会員制交流サイト(SNS)などで一気に拡散された。
同時期に国営通信の新華社(電子版)は、毛沢東の後継者として党主席に就任した故華国鋒氏が個人崇拝を進めたとして党内で批判を受けた経緯を詳述する記事を伝えた。
党が80年に「今後20~30年、現職指導者の肖像は飾らない」と決定したことにも触れた。
記事はすぐ削除されたが、習氏を暗に非難したと受け止められた。
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 選挙の無い独裁国家で 権謀術数の本家本元
  中国はどこに向かっているのか?  (;´Д`)
 

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「40年前の華国鋒(か・こくほう)失脚前の雰囲気と似てきた」。国際電話の向こうから共産党古参幹部の興奮気味の声が聞こえた。「党内で習近平降ろしの動きが始まった。8月の北戴河(ほくたいが)会議が楽しみだ」
この古参幹部は共産党の下部組織、共産主義青年団の出身で、胡錦濤(こ・きんとう)前国家主席の周辺に近いとされる。10年以上前に定年退職したが、最近まで、現役時代の担当部署の帳簿を繰り返し調べられるなど、習派からさまざまな嫌がらせを受けているという。
中国で“習近平独裁体制”に7月から異変が起きている。共産党機関紙の人民日報などの官製メディアの1面から習近平国家主席の名前が消える日が増えた。北京や上海などの街中の歩道橋などに掲げられた「中国の夢」「偉大なる復興」といった習語録の横断幕も外され始めた。
何よりも目立ったのは、習氏の政治路線と距離を置く李克強(り・こくきょう)首相の存在感がにわかに高まったことだ。李氏が7月上旬、訪問先のドイツでメルケル首相と会談した直後に、ノーベル平和賞受賞者、故劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の妻で、中国当局に長年軟禁された劉霞(りゅう・か)氏のドイツへの出国が認められた。このことはさまざまな臆測を呼んでいる。
共産党一党独裁体制を強化したい習氏は、一貫して民主化運動や人権活動家に対して厳しい姿勢を取っており「劉霞氏の出国を認めない」というのが習氏の方針だったとされる。今回、李氏の主導で劉霞氏の出国が実現したことは、習氏の党中央における絶対的な地位が揺らぎ始めたことを意味すると解釈する党関係者もいる。
3月に勃発した米中貿易戦争は、中国の経済に深刻な打撃を与えた。沿海部の多くの工場が生産停止に追い込まれ、株価も暴落した。習氏は自らの側近、劉(りゅう)鶴(かく)副首相を責任者にして、米国側との交渉を重ねたが、失敗を繰り返した。「米中貿易戦争を止めなければ中国の経済が破綻する」といった危機感が共産党内に広がり、習政権の民族主義をあおる外洋拡張路線などが米中貿易戦争を招いたとの声も出始めた。
党関係者によれば、7月初め、江沢民、胡錦濤、朱鎔基(しゅ・ようき)、温家宝各氏ら複数の党長老が連名で党中央に経済、外交政策の見直しを求める書簡を出した。書簡は、習指導部のここ数年の実績を評価しつつも、「党内はいま、個人崇拝や左派的急進主義などの問題があり、早急に改める必要がある」としている。
1976年10月、毛沢東の後継者として中国の最高指導者の地位に就いた華国鋒は、自らに対する個人崇拝の提唱や独断的な経済政策を推進したため、当時の党内の実力者、●(=登におおざと)小平(とう・しょうへい)ら長老派と対立した。78年末に開かれた党の中央総会で華が推進する政策が実質的に否定されたあと、影響力が低下し始めた。華はその後も党内から批判され続け、側近が次々と失脚するなか、約3年後に自らが辞任する形で政治の表舞台から去った。
今年7月末から8月中旬にかけて、河北省の避暑地、北戴河で党長老も参加する党の重要会議がある。習派と反習派が激しく衝突する可能性がある。
ただ、冒頭の古参幹部は「78年当時と違って、いまの党内の反対派の中に、●(=登におおざと)小平のような軍内でも影響力がある大物政治家がいないことは残念だ」と語り、「習近平降ろし」が成功するかどうかについて不安を抱いているようだ。


 
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▲中国の新型空母 「001A型」

先週末、習近平氏が「権力闘争に敗れ、すでに失権した」との噂がインターネットで飛び交っている。中国問題専門家の間では、習氏の失権説について疑問視する一方、最高指導部で熾烈な権力闘争が広がっているとの見方は大半を占めている。
異変は、政府系メディアの報道にみられた。7月9日、12日と15日の三日間、中国共産党機関紙・人民日報の1面の見出しに「習近平」が含まれる記事が一つもなかった。1週間のうちに3日間も、トップページに習近平氏の名前がなかったのは極めて異例だ。
また、中国国営中央テレビ(CCTV)の12日夜の番組は、習氏について「国家主席」「党総書記」などの敬称を付けず、「習近平」と呼び捨てした。
11日付の国営新華社通信電子版「新華網」が発表した評論記事では、「個人崇拝」について批判を展開した。記事によると、文化大革命後、国家主席に就任した華国鋒氏が「個人崇拝を行った」ことで、党内で不満が噴出したという。華氏は党最高指導部である中央政治局で、自己批判を行った。「この事件は、華国鋒氏が失脚した前兆だった」と同記事が指摘した。
中国インターネット上では、「個人崇拝をした習近平氏に不満を募った党内の長老らが、中央政治局の会議を招集し、華国鋒氏のように、習氏を失脚させようとしている」との見方が広がった。一部のネット投稿では、「一号休息、大海領軍(習近平氏を失脚させて、政治局常務委員の汪洋氏を党首に昇格させる)」との投稿は注目を集めた。
陝西省社会科学院が6月下旬、習氏への個人崇拝を展開する「梁家河大学問」という研究プロジェクトの開始を発表した。文化大革命中、当局が都市部の知識青年が農村に移住させる運動、いわゆる「下放」によって、習近平主席は同省梁家河村で16歳から7年間過ごした。
国内ネット上では、当局はすでに「梁家河大学問」プロジェクトを中止させたとの書き込みが相次いだ。原因は不明だ。また、ツイッター上では、最近北京市内で深夜に銃声を聞こえたなどの書き込みがあった。海外中国語メディアは、中国最高指導部では「政変」がすでに起きたと報じた。
香港紙・蘋果日報(12日付)は、中国当局の関係者の話として、北京警察当局は市内の公共場所にある習近平氏の写真やポスターなどを撤去すると通達した。4日、上海に住む女性が市中心部のビルの前で、習氏の顔写真が入っているポスターにインクをかけた。
中国政治評論家の夏業良氏は、政府系メディアなど一連の動きから、「習近平氏が党内の敵対勢力から攻撃されている可能性が高い」と話した。党内からの不満が主に、米中貿易戦の対応や国内経済の失速に集中していると夏氏が分析。しかし、ネット上で流れている一部の情報は信ぴょう性が低いとした。
大紀元コメンテーターの夏小強氏は、党内の権力闘争が絶えないのは中国共産党の特徴で、「ある種の常態だ」とした。
過去5年間あまり、習政権が主導した反腐敗運動によって、党内の多くの利益集団が打撃を受けた。「習氏の政敵は、習氏の失脚を虎視眈々と狙っている。米中貿易戦において、中国側が完全に劣勢になっていることは、習氏の失権につながる引き金になりうる」
また、中国最高指導部の内情を報じた海外一部のメディアについて、夏小強氏は「党内の各派閥がわざと流した」と指摘した。
中国政府系メディアが14日、習主席は19日から28日まで、アラブ首長国連邦、セネガル、ルワンダ、南アフリカ共和国を訪問し、南アフリカで開催される新興5カ国(BRICS)首脳会議に出席する、と報じた。
前出の夏業良氏は「政変リスクに晒されていれば、習氏は長期の海外訪問を控えるだろう。さまざまな憶測が飛び交っている今、習氏が予定通りに外遊するのは、敵対陣営を抑え込む自信があると周囲に示したいからだ」と推測した。


 
Chinese President Xi Jinping arrives at a ceremony to commemorate the 90th anniversary of the founding of the People's Liberation Army at the Great Hall of the People in Beijing, Tuesday, Aug. 1, 2017. Xi has issued a tough line on national sovereignty amid multiple disputes with his country’s neighbors, saying China will never permit any loss of territory. Xi’s declaration came during a nearly one-hour speech Tuesday in Beijing marking the 90th anniversary of the founding of the People’s Liberation Army. (AP Photo/Andy Wong, Pool)
米中貿易戦争が抜き差しならない状況に立ち至りつつある。
安全保障をめぐる南シナ海や台湾海峡での米中角逐からも目が離せない。
トランプ政権が中国に圧力を加える時、中国人が見せる硬軟両様の反応は外交的に慎重に分析される必要がある。
習近平指導部は明らかに過去の歴史から多くを学んでおり、中国人民の感情も歴史を鏡として表出する。
中国には大国に圧力を加えられ、これへの対応を誤ったために王朝が滅びた歴史がある。
900年前に北方に勃興した女真族の金に滅ぼされた宋王朝の悲劇である。
漢民族の宋王朝は文知主義の国であり、文官優位で武人が冷遇された。脅威を増す異民族には金品を贈り、戦いを忌避した。
宋王朝は江南の開発が進んだことで財政が豊かであり、文化も栄えた。「水滸伝」を読むまでもなく、官僚・宦官の汚職腐敗も極まった時代である。
当時、宋の北には契丹族の遼という国があり、燕雲十六州と呼ばれた北東部一帯を占有されていた。この奪還が宋王朝の悲願とされたが、実際のところは、奪還はおろか巨額の金品を代価に南下を防ぐのが精いっぱいであった。
そこで、知恵者が皇帝に進言したのは「夷を以って夷を制する」策で、遼のさらに北に台頭しつつあった女真族を焚き付けて北から遼を牽制しようとした。ところが、この女真族の中に完顔阿骨打という英雄が現れ、金という統一国家を創って遼を滅ぼし、却って宋王朝の一大脅威になってしまったのである。
金からの強力な圧力を受けて宋王朝は狼狽した。都の開封にまで迫る勢いの金軍を前に文官・宦官らによる講和派と、理想主義に執着する一部文官と気骨のある軍人(軍閥)による主戦派が対立した。
金軍が都に迫れば講和派が勢いを増し、盟約(宋にとって屈辱的なものだが)を結んで金軍が撤退すれば主戦派が巻き返すという迷走の繰り返し。ついに金軍の怒りが爆発して、前・現皇帝を含む皇族のほぼ全員が捕虜になって北方に連れ去られるという屈辱(靖康の変:1127年)を味わい、宋王朝は滅亡した。
問題はこの後である。遥か南方・臨安(現在の杭州)の地に逃れて南宋という新王朝が生まれたものの、依然として金の圧力は続き、講和派と主戦派の対立は解消されない。そうした中で、失地回復のために奮戦する英雄・岳飛が登場する。
岳飛は農家の出身だが武人としての才能を開花させ、金軍に連戦連勝するという大功を打ち立てた。彼は、読書人であると同時に優れた書家でもあり、人望も厚かったという。「精忠愛国の士」と評された岳飛は中国史において間違いなく5本の指に入る英雄であり、今でも中国の人々の間で絶大な人気を誇る。
これに対して、講和派の代表が宰相の地位まで上り詰めた秦檜(しんかい)であり、皇帝を取り込んで岳飛の失脚を計り、謀反の嫌疑までかけて息子・岳雲ともども処刑してしまった。秦檜からすれば岳飛は勝ち過ぎて講和を危うくする人物と見られた。その後、秦檜は金との講和を実現(1142年)し、南宋の命脈(~1276年)を保つことに成功したが、中国史においては極悪人、売国奴の代表とされてしまった。
私がくどくどと岳飛・秦檜の故事を語るのは、中国人の心に「大国の圧力に屈するのは悪」であり、「これに敢然と戦いを挑むのは愛国」という歴史認識を生んでいるのではないかと思うからである。米国から圧力を受ければ受けるほど中国の人々は岳飛待望論に向かい、強気で対抗する指導者を礼賛する。岳飛は日本における楠木正成を遥かに超えた存在である。
しかし、冷静に考えれば、岳飛が金軍との個々の戦闘に勝ち続けたとしても彼我の国力の差からすれば金軍を撃退するには至らず、南宋は誕生早々に滅亡する結果を招いたのではないか。だとすれば大国・金との和議をもたらした秦檜こそ救国の士であり、現在の米中激突の構図の中で秦檜こそ待望されるべきだと思うのだが、さて習近平は岳飛になるのか秦檜になるのか。ここが中国の将来にとって1つの分かれ道になるかも知れない。
坂場三男(さかばみつお)略歴
1949(昭和24)年、茨城県生れ。1973年横浜市立大学文理学部文科卒業。同年外務省入省。フランス、ベルギー、インド、エジプト、米国(シカゴ)等に勤務。外務本省において総括審議官、中南米局長、外務報道官を務める。2008年、ベトナム国駐箚特命全権大使、2010年、イラク復興支援等調整担当特命全権大使(外務本省)、2012年、ベルギー国駐箚特命全権大使・NATO日本政府代表を歴任。2014年9月、外務省退官。2015-17年、横浜市立大学特別契約教授。現在、JFSS顧問、MS国際コンサルティング事務所代表として民間企業・研究機関等の国際活動を支援。また、複数の東証一部上場企業の社外取締役・顧問を務める。2017年1月、法務省公安審査委員会委員に就任。著書に『大使が見た世界一親日な国 ベトナムの素顔』(宝島社)等がある。
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