水曜日, 23 of 9月 of 2020

同世代

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柔道家としても知られるロシアのプーチン大統領が尊敬する日本人として名前を挙げるのが、全日本柔道連盟の山下泰裕会長(60)だ。
平成12年以降、毎年のように顔を合わせ、交流を深めてきた。
折しも日露関係は両首脳が北方領土での共同経済活動を目指すことで合意するなど重要局面に入っている。
その鍵を握るのは絶大な権力を握るプーチン氏に他ならない。
山下氏が垣間見たプーチン氏の素顔を聞いた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 プーチン大統領と何回会ったかって? 20回を超えることは間違いないけど、そこから先は数えていないです。
私に会うときはいつも笑顔のプーチン大統領だけど、26年8月にロシアで行われた柔道の世界選手権大会の最終日に会ったときは違った。
その年の9月にロシアで「日露フォーラム」があって、森喜朗元首相が行くことになっていたんです。
ところが、プーチン大統領とのアポイントメントが取れないという情報が入っていた。
それで「日露フォーラムに森元首相が行きます。この機会にお会いしたいと思われていて、時間を作ってもらえませんか」という話をしたんだよね。
そしたら「ヨシ(森氏)が来る? そんな話は聞いてないよ。その時期だったらモスクワにいるよ」って言われたんですよ。
そこまでは良かった。ところが「安倍晋三首相はプーチン大統領とのリーダーシップによって、日露関係を劇的に改善させたいと思っています」と伝えたら、ものすごいおっかない顔になってさ。
プーチン大統領は「安倍が言っていることと日本がやっていることは違う」と言ったんだ。
ウクライナ南部クリミア半島併合を受けて、日本は欧米諸国が行った対露経済制裁に同調したからでしょうね。
ただ、プーチン大統領はハッとわれに返ったんです。
「ここでそんな話をしても仕方ないな。ヨシが来たときに直接聞いてみよう。あなたが日露関係に加わることは非常にいいことだ」と笑顔で親指を突き立てていました。
その後に森元首相がプーチン大統領と会い、日本の制裁は実害のないものだと説明されたと聞いています。
私がキーマンだって? 違うよ。
ただ、人生の中で初めて政治的役割を果たした。もう懲り懲りだと思ったね。
私は柔道家であり教育者だ。政治家でも外交家でもない。身の程をわきまえてやらないかん。
プーチン大統領が私と交流してくださる理由は分かりません。本人に聞いてください。
ただ、私の現役時代は冷戦時代です。
所属する東海大創設者の松前重義先生は「共産主義とは相いれないが、パイプは持っておかないといけない」という考えだった。
それで、ソ連代表選手が東海大学に来ると、私もウオツカを飲んだり黒パンを食べたり、兄弟みたいに接しました。
プーチン大統領はそういう選手とも交流があるから「ヤマシタというヤツがいる」ってポジティブな話を聞いていたのかもしれないね。
プーチン大統領は昔は不良少年に近かったけど、柔道を始めてから変わった。
柔道では相手のことを研究し、どんな状況に置かれても精神状態を安定させなければならない。
柔道で学んだことが政治活動に生きていると思います。
山下泰裕(やました・やすひろ)
昭和32年、熊本県生まれ。59年のロサンゼルス五輪柔道無差別級で金メダルを獲得。
世界選手権3連覇、全日本柔道選手権9連覇などの偉業を成し遂げる。
59年に国民栄誉賞受賞。
現在は東海大副学長を務め、今年6月に全日本柔道連盟会長に就任した。
11287823_1592476491011864_144796744_n不良少年時代の 弱肉強食の経験
国際政治に 生かしてるかも~  (^_^;)


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